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佐賀県嬉野・有田で見つけた新しいメディアと取材の在り方。「#mediacruise」に行ってきました!【ファインダーと私】

(書き手:伊佐知美)

佐賀取材のはじまり

灯台もと暮らし編集部が初めて佐賀県へ取材に行ったのは、2017年11月のことでした。

お茶を注いでいる

「佐賀県の魅力を、ひとりでも多くのひとに伝えたい」

そう語る佐賀県庁の職員さんと、佐賀出身のライター・最所あさみの熱意に魅せられて、灯台もと暮らし編集部は2泊3日で嬉野市と有田町へ。そこで垣間見た佐賀県は、とても美しく、理念と歴史と文化に満ち、これからの可能性を感じさせてくれる場所でした。

ラグジュアリーな空間 中庭

「2度目の取材は、複数メディアで行けたら」

そして2018年春、私たちは「佐賀の魅力をもっと伝えるために、追加取材へ行こう」と考えました。けれど、有田町のメインコンテンツである有田焼は、400年の歴史が。嬉野が誇る嬉野茶の歴史は、550年以上の歴史があります。そのため、「どの角度から」「何の魅力を」「誰の目線で」切り取るかによって、当然ながら発信の仕方がまったく異なります。

佐賀県とオランダのコラボレーションプロジェクト「2016/」

最所 「もし別の目線を持つ他メディアが、同時期に佐賀を取材・同時多発的に発信してくれたら」

伊佐 「願わくば、心動いた商品を『お土産』として購入して、読者の方にプレゼントできたら」

最所・伊佐 「そしたら、もっと佐賀について、多面的な届け方ができるのでは……!?」

そんな妄想と仮定を抱き、企画を練り、最所あさみが筆頭となって実行したプロジェクトが「#mediacruise」です。

「#mediacruise」とは、複数メディアが同時に佐賀を取材して、同じ場所を違う目線で切り取り発信するプロジェクト。のみに留まらず、その過程をクラウドファンディングとSNSを活用して「参加者=クルー」に共有し、なおかつ佐賀でセレクトした商品を読者の方に「クラウドファンディングのリターン」としてお届けするという欲張りな企画です。

そして、最所あさみの声がけのもと、初回の「#mediacruise」に集まってくれたのは灯台もと暮らしを含む以下の5メディア。

それぞれ、発信する内容や大切にしている価値観は異なりつつも、編集部や読者の「いい!」を信じて、一次情報を丁寧に編集している、素敵なメディアです。

そんな5メディアが、「#mediacruise」の名のもとに「さぁ今日から2泊3日の取材旅行です」と集まったのは、2018年4月中旬。福岡空港を降りてすぐの貸切バスの前のことでした。

今回のおもな目的地は、嬉野と有田。

1日目は、嬉野を全員で。
2日目は、有田のそれぞれがあらかじめ希望を出した別々の取材先へ。
3日目は、また全員で、嬉野の「天茶台」など、灯台もと暮らしの前回取材の「次」をめぐるような旅へーー。

アテンドは、すべて佐賀県庁さんと有田観光協会さんが協力してくださいました。

当日がどんなに充実していたかは、写真からでも十分伝わるでしょうか。

佐賀の魅力を、5メディアがそれぞれ別の目線で切り取り合い、そして写真におさめることを誰も厭わない。互いの「いい」の基準を尊重しながら、同じだけの時間を佐賀で過ごして、感じたことを共有し合う……。なんだかとても幸せであたたかな空気が流れ、そして地域をフラットな目線で見つめられる、編集者としても個人としてもとても意義深い時間でした。

けれど、このプロジェクトの肝は、やはり「それぞれのメディアがこの3日間で何を発見し、何を『お土産』として購入し、それぞれの読者に『どうやってお届けするのか』」というところ。

さて。それぞれのメディアは、何に心を動かされ、どんなものを読者の方に伝え、そして広く発信したいと思ったのでしょうか……?

その答えは、以下の記事のほか、プレゼントのリターン、そして各自のSNSや、「#mediacruise」の報告会などでお披露目していく予定です。

この「#mediacruise」が、これからのメディア連携の在り方と、取材の新しいカタチのはじまりになりますように。

灯台もと暮らしが佐賀県で何を選んできたのかは、2018年5月公開予定の後編記事でお披露目します。ぜひそちらもお楽しみに!

  • 食卓に“安らぎ”と“彩り”を添える「有田焼セット」ができました|佐賀県・有田町


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伊佐 知美

旅するエッセイスト、フォトグラファー。1986年生まれ、新潟県出身。世界中を旅しながら取材・執筆・撮影をしています。→ さらに詳しく見る

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