いつもと暮らし

【今日のひとしな】あの娘は今日も笑っているといいのだけれど。- 真工藝 木版手染 -

ふと、部屋の中に目をやると「あぁいけない、まだおひなさまが飾ってあった」と、そう思ってしまうような時期。春の日差しに照らされて、昔と変わらず微笑む2人。

「そろそろ3月も後半だものね」と独り言のようにつぶやいて、今日が晴れていることを確かめるように小さな箱を取り出しながら。

一人娘がこの家を出てからもう何年経つだろう。もうここにはいないのにと思いながらも、なぜか毎年飾ってしまうおひなさま。きっとあの娘は幸せに、今日も妻をしているだろうに。

「こんな娘をお嫁にもらってくれてありがとうね」と言ってみたけど、私にとってはずっと子供。

大切な子供たちに、災いが降りかかりませんように。

大好きな家族が、幸せに暮らして行けますように。

今年もやっぱり願いを込めて、今日まで飾り続けてしまった私。あの娘は今日も笑っているといいのだけれど。

(イラスト/おすぎ)

この商品の情報

飛騨高山 真工藝 木版手染ぬいぐるみ
参考価格:おひな様セット 2,200円
公式サイト:飛騨高山 真工藝
取材協力:日本百貨店 http://nippon-dept.jp/
日本百貨店Facebookページ https://www.facebook.com/nippondept

この記事の裏話をnoteで限定公開中!

感想を書く

探求者

伊佐 知美

旅するエッセイスト、フォトグラファー。1986年生まれ、新潟県出身。世界中を旅しながら取材・執筆・撮影をしています。→ さらに詳しく見る

詳しいプロフィールをみる

探求者

目次

感想を送る

motokura

これからの暮らしを考える
より幸せで納得感のある生き方を