郷に入る

【島根県海士町 編集後記】あとは「この土地で生きていく」という決意だけ

この記事が【島根県海士町】特集の最後の記事になります。

と言っても編集後記なので、気軽に読んでいただければ。

■参考:この島は未来の縮図たり得るか【島根県海士町】特集、始めます。

本当に時々ですが、私は思春期に多くの引っ越しを重ねてきたために、「土地に愛着をもって暮らす」という気持ちをどこかに置いてきてしまったのかもしれないなぁ、と思うことがあります。

「ここにずっといたい」というよりも「もっといろんなところに行きたい」。

だから、「住んでいる土地と自分の未来を重ねて考える」という感覚が薄い。

島根県海士町で暮らす人に話を聞いて、共通していると感じたのは「土地と未来を重ねる力」と「そこから紡ぎだされる言葉の強さ」だった気がしています。

地球に生きるすべての人は、文字通り「地に足をつけている」はずですが、彼らの姿はそれよりも「地に根ざしている」または「地に根ざそうとしている」という表現の方が近いのではないかと。

【徳島県海士町】特集や、もちろん他の記事もそうですが、【島根県海士町】特集は本当に人のご縁で形にすることができた特集です。

この特集を実現させるにあたりご協力いただいたすべての方に、ありがとうございましたとお礼を申し上げたいです。

きっともう、私たち編集部が取材で訪れた時の海士町と、今の海士町は違っているのでしょう。刻々と姿を変え、未来へ向かう日本海に浮かぶ小さな島。

もちろん良いことばかりがあるわけではないのだと思います。

世の中はすべてバランスですから、良いこともあればその裏に悪いこともある。けれど、そんなことをすべて受け入れて、ずっと昔から営みを絶やさなかった島です。今更わたしが何かを言ったところで、ねぇ。

生きていくには覚悟が必要です。覚悟と未来がある島へ、私たちはまた近いうちにお邪魔したいなと思っています。

(編集長 佐野知美)

【島根県海士町】特集の記事一覧はこちら

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伊佐 知美

旅するエッセイスト、フォトグラファー。1986年生まれ、新潟県出身。世界中を旅しながら取材・執筆・撮影をしています。→ さらに詳しく見る

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