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街の会話を可視化させる「堤方4306」から、リビングが広がったような居心地の良さをつくりたい

暮らしに関わる新しい発見と、安心感のあるコミュニティ。

サロンに入ったり住む場所を変えたりしないと、手に入らないと思っていませんか?

じつは、家から半径2キロメートル以内に関心を持つことから、精神的な居場所を感じられるかもしれない。

あえて「生活圏内の声」に耳を傾けることで、好奇心が刺激され、暮らしが楽しくなるかもしれません。

そんな期待を携えて始まったのが、大田区池上の一角に佇む「堤方4306(つつみかたヨンサンマルロク)」。

2018年の5月、空き店舗をリノベーションしてオープンしたこの場所は、動画配信や展示会、日替わり喫茶ができる、キッチン付きの「多目的スペース」です。

まるで大人が文化祭をするように、たくさんの「こんなことをやりたい」が、ジャンルを問わず実現しています。

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運営するのは、デザイナーのアベケイスケさん。

大田区に拠点を置いて15年目になるアベさんは、普段は月刊誌のデザインを仕事としながら、堤方4306を運営し、地域のコミュニティデザインについて考え続けています。

じつは、インターネット動画『もとくらの深夜枠』を、堤方4306で配信させていただいてきた灯台もと暮らし編集部。

どんな配信内容でも、いつも快く動画配信をセッティングしてくれたアベさんに、感謝の気持ちとともに、改めて「堤方4306をどんな想いで運営しているのか」伺いたいと思いました。

通い慣れた池上をアベさんと歩きながら、堤方4306のことを伺うと、やがて「精神的な居場所づくり」「街のおもしろがり方」に話が広がっていきます。

(以下、アベケイスケ)

街の新旧どちらも包み込む「堤方4306」

「堤方4306(つつみかたヨンサンマルロク)」というのは、1963年頃までの、この場所の地名なんです。

お寺が多く集まるこの地域は、池上本門寺の門前町として栄えてきた歴史があります。

池上には、現在も下町情緒が色濃く残っており、昔ながらの商店街が広がっています。ここに地元の人がたくさん暮らしているのは、とても自然なことです。

それと同時に、池上にはマンションも増え、外から来た新しい人たちも暮らすようになりました。大田区が東急電鉄と連携したまちづくりを進めることにもなり、池上駅も2020年には新しく建て直されることになっているんです。

「堤方」は転じて、「包み方」と読んでみることができます。

この場所では、「昔ながらのひと・新しいひと関係なく、新旧住人の思いやコトを包み込みたい」。そんな気持ちを込めて、もともとの地名をそのまま場所の名前にしました。

現在は、この場をオープンして約1年になります。

ありがたいことに、大田区内外のいろんな人に利用してもらっています。大学生、商店街の人、小説家や近隣カフェの子、果てはお魚のバイヤーなど、ここに来る人の属性は様々です。

電車で来られる方は、「暮らしている沿線にこんな場所があったのか!」と、いつもおもしろがってくれます。

動画配信に使ってくれることもあれば、日替わり喫茶に使ってもらったり、イベントや展示会に使ってもらったりと、用途も自由。

街の人は、ただ世間話をするためだけに立ち寄ってくれることもしょっちゅうです(笑)。

人が好きで、人が苦手だった

こうして人と交流できる場を開いている身だけど、もともと僕自身は、けっこう人が苦手でした。

中学生くらいの頃から、だんだんと苦手意識を持つようになって。オールマイティなコミュニケーションができないというか、気が合う人と苦手な人がハッキリするようになったんです。

特に、ノリとテンションで通じ合っているような人と関係を築くのが、当時の僕には難しかった。スクールカーストが上の集団なんて、閉塞感があるなぁと思って見ていましたね(笑)。

だけど、30代後半の頃に身体を壊して、それを機に、自分自身の頭の中を棚卸しました。

「自分が好きなこと、大切にしたいことはなんだろう?」と立ち止まって考えてみたんです。

そのときに、お金の心配がないことや、安心できる家族がいることのほかに、「住んでいる街の人たちと付かず離れず暮らせることが、自分にとってはいちばん幸せだな」と思いました。

落語に出てくる長屋の住人のような関係です。

人が苦手だと思っていたはずなのに、人と関わりたい欲求があることに気づいたんです。

そのルーツは、両親の実家である別府にあると思っています。

僕は愛知県生まれの三重県育ちなんですけど、夏休みやお正月には1ヶ月近く別府に行っていて。

観光地だからか、いつも「いらっしゃい」という空気感があって、地域の人たちに可愛がってもらった記憶が今でも残っています。

父親は、わりと早くに亡くなっているんですけど、別府でも三重でもご近所つながりで地域のひとがいつも自分を見守ってくれていました。

おかげでとても居心地がよかったし、いま思えば、自分にとっての安心できる居場所だったのかもしれません。

そんなことを、身体を壊したタイミングで思い出したんです。

自分は、本来は人が好きなんだとハッとしました。人が好きで、だからこそうまく関われない人に対して、人一倍苦手意識を持ってしまったのかもしれないなって。

家から半径2キロメートルを「リビング化計画」

別府での居心地の良さを思い出してからは、もっと地域の人を知りたいと思うようになりました。

知りたいと思ったのは、いま自分が暮らしている近隣の人たち。

なぜなら、「家から半径2kmの人たちのことを知っていることが、暮らしに居心地の良さや安心感をもたらす」と考えていたからです。

「いまは顔が見えない街だけれど、顔が見えてきたら……」。

想像するとワクワクしました。

というのは、まだこの堤方4306ができる前、ある日、自宅から出たところで近所のママさんに声をかけられたことがあって。「あら、どこ行くの?」って、たったそれだけだったんですけど。

普通に生活しているだけなのに、誰かが自分のことを知ってくれていることに、すごくホッとしたんです。家の中だけではなく家の外でホッとできるって、幸せなことだなと思いました。

その安心感は、言うなれば「家のリビングが広がった」ような感覚でした。

居場所探しに遠くへ行かなくても、家から半径2kmに知っている何かを持つことから、精神的な居場所をつくれるんだとわかったんです。

同じ頃、神田にあるスタジオ「ヒマナイヌスタジオ」を運営している川井拓也さんという方と出会いました。

ヒマナイヌは、スナック風の空間に動画配信のセットがあるスタジオ。対談など、会話を配信することに注力しています。

川井さんのスタジオ内の動画配信設備を見たとき、「これだ!」と思ったんです。動画配信ができる場をつくって、街の会話を可視化させたい、と。

街の会話を可視化させることで、まず僕自身が、街の人たちとおなじものをおもしろがれる。と同時に、街の人たちも、今あるライフスタイルを変えずに、出会いと発見があるのではないかと思いました。

こんな経緯で物件を借りることを決め、空き店舗を改装し、誕生したのが堤方4306です。

どうしたら街に笑顔が増えるだろう?

街の声に耳を傾けることで、今まで受け入れられなかったことが受け入れられるようになると思っています。

例えば、隣の家の子どものピアノの音をうるさく感じるのは、その子どものことを知らないからかもしれなくて。その子の日頃の頑張りとか、両親のことを知ったら、「うるさいなぁ」という感情が「惜しい、頑張れ」に変わるかもしれない。

街を知ることは居心地の良さにつながり、居心地の良い状態だと、人は笑顔になれます。そして自分が笑顔になるとことから、周りの人も笑顔になると思うんです。

街の声に耳を傾けることで、家から半径2kmを笑顔に囲まれて暮らすことができると思っています。生活を変えないでも、手に入る幸せがあるんです。

今は「動画配信スタジオ」という手段を使って、池上近郊の方々だけでなく、日本全国の地域のプレイヤーの方々にも、ここを利用していただいています。

人と街の多様な関わり方を、その場にいる僕だけじゃなく、動画配信を追ってくれている人たちともリアルタイムで意見交換できる仕組みです。僕のように地域に関心のある人たちが、ブログやSNS以外で情報を得られ、交流もできる機会をつくりたいんです。

外から移り住んだ地域のプレイヤーの方や、個人経営のお店の店主さんなんかもそうかもしれないけど、やっぱり、ときどき「ひとりぼっち」を感じることがあるんです。

そういうときに、自分とおなじように地域に入って場づくりをしている人たちの話を聞きたい、つながりを持ちたい、という気持ちは僕自身にもあるし、おなじように感じている人も少なくないと思うから。

利用してくれる方々は、バーカウンターと長椅子、長テーブルがあるこの場だからか、肩肘張ってる感じもありません。地域にまつわるいい面と悪い面、どちらも赤裸々に話してくれるのが、個人的にはありがたいし、おもしろいなぁと感じています。

また、他の地域も含めた街のことを配信することで、それを見る人に、もっと自分の街に目を向けるきっかけを与えることができると思っているんです。

自分が暮らす街に対して、いい意味での疑問や違和感を持つことができたら、今まで見えてこなかった発見なんかもきっとあるはず。

そんな期待を込めて、これからも街に関心を寄せる人たちにこの場を使ってもらえたら嬉しいです。

(この記事は、「堤方4306」と協働で製作する記事広告コンテンツです)

文/ミキオサナイ
写真/土田凌

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探求者

小山内彩希

編集者・ライター。1995年生まれ、秋田県能代市出身。

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