いつもと暮らし

【今日の一輪】「スイートピー」ほのかに香る、門出と別離の予感

まだ少し旬には早いかもしれませんが、私は昨日、オフィスに向かう駅近くの花屋の店先で、ほのかに香る小さな花を見つけました。蝶が飛び立つような姿で咲く、数色のスイートピー。

春は色とりどりの花が咲く、明るくていい季節。けれど自然に艶やかな色が少なくなる冬だからこそ、小さな花の魅力は増すのかもしれません。

パステルのやさしい色で咲く花の持つ言葉は、「ほのかな喜び」。そして、「門出」と「別離」。新しい年を迎えて心一新。さあ、なにかときめくことを始めよう、と思ったけれど、新しい年を迎えたからには、春はもうすぐ。年を越してから考えよう、見つめようと思っていたものが、目の前に差し迫ってくる季節でもあります。

後回しにはもうできない。次にくる「門出」と「別離」の季節に向けて、私にできることは、なにか。「私を忘れないで」と語りながら、「やさしい思い出」を携えて香るスイートピー。花言葉を知ってか知らずか、手にとってしまう、今日の花。

このお花のこと

名前:スイートピー(和名:カオリエンドウ)
種類:マメ科レンリソウ属
季節:12月〜5月
花言葉:「ほのかな喜び」「門出」「別離」「私を忘れないで」「やさしい思い出」

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探求者

伊佐 知美

旅するエッセイスト、フォトグラファー。1986年生まれ、新潟県出身。世界中を旅しながら取材・執筆・撮影をしています。→ さらに詳しく見る

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