いつもと暮らし

【ロッタのこと、私のこと】やっと見つけた、ONとOFFの秘密のスイッチ #4

東京都世田谷区にある駅・松陰神社前に“ロッタさん”の愛称で親しまれる「café Lotta」はあります。“ロッタさん”の生みの親・桜井かおりさんの、ロッタで過ごす日々のことを書いていただく連載「ロッタのこと、私のこと」を、始めます。

18:00。

最後のお客様をお見送りした後、自分に、そして招き猫に「今日もお疲れ様でしたー」と声に出して言います。

閉店後は食器を洗ったり、布巾類を煮沸したり、一日頑張ったエスプレッソマシーンを手入れしたり、食材をチェックしたり、レジを閉めたり……やることは、いーっぱい。

なので「お疲れ様」の一言で一旦区切りをつけるのです。

一日の終わりは、鼻歌が出ちゃうほど余力が残っている日もあれば、忙しさのあまり昼ごはん抜きでゲンナリ、な日もあります。

そして片付け作業をしながら一日を振り返ります。

お客様と交わしたちょっとした会話、「おいしかったです」「また来ます」という嬉しかった一言。

いただいたお手紙を読み返したり、店内が満席でご案内ができなかったお客様のこと。バーッと蘇ってきます。

落ち込むこともあるけど、反省も大事だけど、立ち直りも早いです。

ちょっとビールでもプハーッと飲んじゃえばね。

今はお店を一人で切り盛りしているので、私自身が心も体も元気でなくてはならない。

翌日に引きずってはいけない。

何があっても、笑顔でお客様をお迎えしなくてはならない。

そのための仕事上がりの一杯(二杯?)は、私にとって、大切なONとOFF。

50を過ぎてやっとONとOFFが上手になった気がします。

さぁ、明日も元気に「いらっしゃいませ」の気持ちを伝えよう。そして、楽しもう!

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探求者

桜井 かおり

2001年にオープンした「café Lotta」のオーナー。パリと台湾が好き。

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