営みを知る

「DMM.make ROBOTS」に聞く、家族の一員のロボットと暮らす未来とは

テクノロジーの進化とともに、お掃除ロボットやIoTなどの多くのスマート家電がわたしたちの日常を取り巻くようになった昨今。Appleが発売した「Apple Watch」などのウェアラブルデバイスの次には、ロボットが暮らしに欠かせない存在になると言われています。

そこで今回、「スマートロボット」の市場普及に向け、「ロボットキャリア事業」を開始したDMM.comロボット事業部の岡本康広(以下、岡本)さんに、ロボット×暮らしをテーマにお話をうかがいました。

なぜDMM.comがロボット事業をやるの?

そもそも、なぜDMM.comがロボット事業へ進出するのでしょうか。この理由をうかがうと、「今年はロボット元年と呼ばれているぐらい、スマートロボット市場が活発化すると言われています」と岡本さん。

岡本康広さん
DMM.comロボット事業部の岡本康広さん

「例えば ソフトバンクさんが Pepperを発売したり、去年は日本のSCHAFT(シャフト)という有望なロボットベンチャーが Googleに買収されたりと、ロボットに関する動きが活性化しています。またデアゴスティーニ・ジャパンが販売している週刊「ロビ」は今年中に累計で10万体が完成するそうです。

ロボットというハードウェアデバイスが、AppleWatchなどのウェアラブルデバイスの次に普及するデバイスになるかもしれません。そういう市場動向を見て、DMM.comはソフトだけではなく、ハード系のものづくりもやる。これはモノづくりプラットフォーム『DMM.make』からの流れでもあると言えますね。」

DMMのビジネスモデル
引用:公式サイト

ビジネスの仕組みでも、世界初のロボットキャリア事業モデルを行うDMM.make ROBOTS。

「ロボットキャリア事業とは、携帯電話の通信キャリアのような位置づけとなり、一方ロボットベンダーは携帯電話メーカーのような位置づけと定義します。私たちはキャリアとして製品の宣伝や販売を積極的に行い、お客様からの一次サポートも担当します。そうすることで生産側のロボットベンダーは開発や生産に注力することができます。」

どんなロボットと一緒に暮らすのか

DMM.make ROBOTSでは、「新しい日常が、やってきた」をキャッチコピーとして、会話を通じて学習し成長していくコミュニケーションロボット「Palmi(パルミー)」、家族をつなぐコミュニケーションロボット「BOCCO(ボッコ)」、動きや会話を楽しめるロボット「Robi(ロビ)」などの合計5体のロボットを取り扱い、販売しています。

この中で、今回は家族をつなぐコミュニケーションロボット「BOCCO(ボッコ)」を紹介しましょう。

暮らしに溶け込むBOCCOとは?

「BOOCO(ボッコ)」とは、家族をつなぐコミュニケーションロボットです。機能はシンプルで、ロボットを介してスマートフォンでのコミュニケーションを可能にします。「インテリア的に部屋に存在しつつ、コミュニケーションを楽しむことができるデバイスです」と岡本さんは説明します。

BOCCOの前面には録音と再生ボタンが付いており、BOCCOに話しかけて録音できます。外出先や会社にいる人のスマートフォンに音声メッセージを送ることができたり、外出している人のスマートフォンから文字や音声メッセージを送信してBOCCOで再生することが可能です。これにより家にいる子どもや高齢者と、出先でも簡単にコミュニケーションを取ることができます。

ご高齢の方が孫とのやりとりにBOCCOを使ってもらうことも想定しています。両者が同じ時間を共有して電話するのとはまた別で、これはメッセージを残しておいて、後で聞ける手紙を送るようなやりとりができます」と岡本さん。

また、部屋のドアをあけたかどうかがわかる振動センサーがついており、検知した内容は、スマートフォンアプリに全て送られます。BOCCOの開発においては、家族の生活の様子・雰囲気を共有することを意識しています。今後も次のようなセンサーを搭載する計画です。

  • 「部屋の電気がついているかどうかを検知する」照度センサー
  • 「窓が開いているかどうかを検知する」磁気センサー

ロボットのある暮らしを実現するために

間近の目標については「まずロボットを販売することが重要」と岡本さん。

「現状はあまりロボットが市場に浸透していないので、ロボットに対するいろんな意見や、改善すべきご要望などが市場に少ないんです。だから、まずはお客様ご自身で使ってもらうことが重要です。アイディアやフィードバックを活かしながら、ロボットを普及させていきたいと思っています。」

さらに記者発表でも語っていたスマートロボットの構想について伺いました。

「DMMロボティクスクラウド」は、ロボットIotで、簡単に言うとライフログを分析しながらユーザーのプラスになるような情報を提供します。人の行動解析などを蓄積したクラウドから、その人に合った情報を伝えます。例えば35歳の男性でサッカーが好きな人だったら、『同世代で同じ趣味の人はこんなことも興味があるみたいですよ』とロボット側から話しかけられるといいですね。」

ロボットがあるこれからの暮らしとは

これから数年、あるいは数十年後には、ロボットがテレビやスマートフォンと同様に一家に一台、あるいはひとり一台持つ時代に突入するかもしれません。今後の展開がますます気になるロボットと人間の関係性について、岡本さんたち最先端に立つ方々は、どのように考えているのでしょうか。

「少なくともロボットは機械です。アニメやニュースを見られるテレビのような、楽しいし役に立つモノとしての位置づけはあるけれども、家電の中では明らかに家族の一員として認識されるようなもの。ペットなどの生き物は絶対家電にはなれませんよね。そして家にある電化製品は家族の一員にはなれない。だけど、ロボットはその中間になると思っています」と岡本さん。

家電という無機質なものと対をなす有機質で愛着の湧く生き物。その間に位置するロボットは「ペットのようにお葬式をしてあげたいと思う家電。『スター・ウォーズ』に登場するC-3POやR2-D2のような存在」をイメージしているそう。

ロボットが家族の一員になる暮らしも、そう遠くはないのかもしれません。

お話をうかがった人

DMM.com事業部のみなさん
写真左から、門野彰宏さん(左)、尾上一也さん(中央)、岡本康広さん(右)

DMM.comロボット事業部のみなさん
DMM.make ROBOTSは「ロボットキャリア」という位置づけで、一般コンシューマ向けにロボットの販売を積極的に行っている。ロボット製造メーカー、ロボットテクノロジーメーカー、ロボット開発ベンチャーなど、様々な最先端ロボット関連企業と連携。「人々を笑顔にして、人々の役に立つロボット」を市場に浸透させていくことを目指している。

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小松﨑拓郎

ドイツ・ベルリン在住の編集者 / フォトグラファー。茨城県龍ケ崎市出身、→ さらに詳しく見る

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