歴史を守る、建物を守る、風土を、文化を守る。
「まちづくり」に関わる人が見つめるものは、千差万別。
【東京都品川宿】が守るのは、かつて東海道五十三次の第一宿として栄えたまちの、「歴史」と「道」です。
「かつて」。
いえ、「かつて」ではありません。「今も」その道は残っている。
人や馬が行き交い、想いが交差し、それぞれが、また別々の道へ。
このまちは、ずっとその営みを見守ってきました。
「品川」と言われて思い出すのは何でしょう。
見上げ続けるのが疲れるほどの高層ビルや、きらびやかなショッピングモール、スーツを着て日本を西へ、東へと動きまわる、働く人々の姿。
けれど、日本で6番目の乗降車数を誇る「JR品川駅」は、「品川」というまちが持つ、ひとつの顔に過ぎません。
京浜急行電鉄の「北品川駅」を一歩降りると、頭の中に描いていた「品川」とは、少し違った風景が見えてくるのがわかります。
まちを歩きながら見え隠れする、真新しい匂いがする高層ビルと、商店街の入り口でどっしりと構える、どこか懐かしい空気を放つ鳥居とが醸す、不思議な空気。
ここは、品川でありながら、「品川」でない、東京都のひとつのローカルです。
土地に根ざし、土地を愛し、そこに息づく歴史を、道を、文化を、風土を。
次の世代に語り継ぎ、ずっとこのまま笑い合っていこうねと、根っこの志を同じくする人たちが、集うまち。
江戸っ子ではなく、品川っ子。
「どなたでもウェルカム、どんな提案もオーケー、全てオープン!」
通り交うひとを受け入れる懐の深さは、きっと江戸時代より前から。
東海道五十三次の宿場町、北品川で今日も続く【東京都品川宿】の特集を、灯台もと暮らしで、はじめます。
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