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【愛媛県今治市・IKEUCHI ORGANIC】タオルづくりは農業に似ている?会社と地球のこれからの話|社長・阿部哲也

もしかしたら本当に、このタオルはいつか世界を変えるのかもしれない。【愛媛県今治市・IKEUCHI ORGANIC】企業特集、はじめます。

長く続いてきた歴史や、愛されてきた街やひと、モノ。連綿と続く「何か」を継ぐひとは、いつだって相応の覚悟をしたはずです。

創業64年、愛媛県今治市に本社を置くIKEUCHI ORGANIC。阿部哲也さんは、前社長の池内計司さんからバトンを受け取り、2016年6月に新社長に就任しました。

もともと証券会社やアパレルなど、まったくの別畑で働く期間が長かった阿部さん。タオルとの出会いは2009年の入社がきっかけで、設計(タオルの作り方)や品質管理などの実務についてはその後イチから勉強。

「遠い昔に実家が機屋だったから『布が好き』という気持ちがあるくらいで、タオルのことは全然知りませんでした。だから俺が社長になると決まったとき、社員も周囲もみんな驚いたと思うけど、実際は俺がいちばんびっくりしていました(笑)」。

時代や会社が変わっていく中、誰よりも悩み、考え、会社のコンセプトを理解し、「これからのIKEUCHI ORGANIC」のつくり方を思案している。そんな社長・阿部さんに、会社と、未来をどう捉えているのかを聞いてみます。

阿部哲也さん

阿部 哲也(あべ てつや)

IKEUCHI ORGANIC株式会社 代表取締役社長。新潟県新潟市出身。1991年に証券会社に入社後、IT、アパレル企業などを経て2009年にIKEUCHI ORGANICに入社。好きなタオルはオーガニック120。

「タオルづくりは農業だ」

阿部哲也さん

イケウチが何の会社なのかと問われたら、当然タオルをつくっているタオル屋さん。なんだけれど、僕自身にタオルメーカーを経営しているという認識はありません。

真摯にモノをつくって、直接お届けしている。その文脈でいえば、「おいしい野菜を心を込めてつくって、顔の見える野菜としてお客さまに届ける」という農家さんに、すごく近いのではないかなと思っています。

イケウチのタオルは、100%オーガニック原料でできています。コットンは畑の恵みで農作物ですから、「食べない野菜」ともいえるでしょう。

いまの世界は、農産物のつくり方が、大量生産・大量消費の流れの中で歪められています。同じ品質・形のモノが、季節を問わずに世界中のどこでも流通している状態。

でも振り返ってみると、野菜は自然の恵みですから、それってちょっぴり不自然。環境や未来に、何か無理をかけているんじゃないかと想像できます。

そのメッセージを込めた商品が、「コットンヌーボー」。「コットンだって農作物なわけだから、毎年品質が違って当たり前だよね。じゃあいっそ、それをみんなでワインのように楽しんじゃおう!」というコンセプトです。

販売開始は2011年、今年で7年目。今年はどんなタオルが出来たのかな? と楽しみに店頭に見に来てくださる方や、子どもが産まれた方が記念やプレゼントに、と買ってくださることがとても多くて、幸せな限りです。

「品質がよくて長持ちするタオル」と言われたい

阿部哲也さん

でもウチがいつも言っているのは、「製品ファースト」。

オーガニック素材だからとか、風力発電を活用した「風で織るタオル」だからいい、とか。そうじゃなくて、とにかく「品質がよくて、長持ちするタオル。風合いの劣化が少ないタオル」。これをまず一番にお客さまに届けたい。

なぜかというと、オーガニックであることは、消費者にとっては二次的な要素だと考えているから。

「なんだかよくわからないけど、すごくいいタオルだなぁ」
「そういえば、これはどうやってつくられているんだろう?」
「素材は何だろう?」

そういう意識の深まり方のほうが健康的だし、結果として長くお付き合いいただける気がしています。

「社員一人ひとりにスポットライトが当たる会社」にしよう

阿部哲也さん

これから先、どんなタオルを作っていくか。それは、ある意味では僕たちが決めることだし、ある側面ではお客さまが決められることだと思っています。

うちはお客さまの共感で成り立っている会社です。その礎は初代社長の池内忠雄が作り、確固たるものにしたのが前社長で現在代表である池内計司です。そして3代目の僕が、次にあるべきうちの姿の基礎をつくらないと歴史は続いていかない。

でも僕は、自分が社長だからといって「おいみんな、あっちに行こうぜ!」なんて無理やり引っ張るつもりは全然ない。それよりも2017年6月に実施したイベント「オープンハウス」のように、社員とお客さまとつながる機会をどんどん作って、その経験から商品のアイディアが出たり、「こんなタオルをつくってみてほしい」という会話が交わされる会社にしたい。

みんなで「これからのイケウチはこうあるべきだよね」という議論をして、方向性を固めていきたいと思っています。そこにおいて、個々が占めるウエイトは非常に大きい。指示を待っていたら、会社なんてあっという間につぶれてしまう時代です。

そのとき大切になるのは、「最大限の安全と最小限の環境負荷」という社是をつねに忘れないこと。

お客さまの要望も、個々の意見も大事。けれど、会社の大前提である「オーガニックな会社は嘘をつかない」というところは絶対にぶらさない。難しいことを言うように聞こえるかもしれないけれど、これまでと変わらず和気あいあいと。これからのイケウチはそんな感じがいいなと思っています。だからどんどん社員みんなの意見を反映して、情報発信をしていってほしいですね。

会社の枠組みを超えて、世界を変えたい

阿部哲也さん

IKEUCHI ORGANICは、2016年度に京都市と京都高度技術研究所(京都市ソーシャルイノベーション研究所)から、「これからの1000年を紡ぐ企業認定」を受けました。

それをきっかけにまた改めて考えたのですが、やっぱり続けていくって難しい。たとえば30年間続けるだけなら、とにかく効率優先でいいのかもしれないけれど、それを超えて継続していくって、やっぱり持続可能性や、環境のことを考えなければ無理です。

そのためには、変わり続けなければいけない。外から見える姿はあんまり変わっていないけれど、内側ではつねに革新的な変化が起こっているような。イケウチは、これから未知の領域に全員で入っていくような感じなのかもしれません(笑)。

でもこれはうちだけの話じゃないと思っています。もうずっと前から、時代の節目がきています。強欲な資本主義は終わりを迎えた。でも仙人じゃないから、霞を食べて生きていくことはできない。それを、今の経済活動とどう紐付けて、どう持続可能なものにしていくのかということ。

それが今の地球に生きる、全員の課題なんじゃないでしょうか。

イケウチは、同じ志のある方々とどんどんつながって、できれば世界をいい方向に変えていきたい。たとえば、大量生産・大量消費のサプライチェーンを変えたりとか。

少し大上段に構えた話になってしまいますが、オーガニックの問題を突き詰めていくと、なぜか食料や水のコントロールの問題に行き当たるんです。そこを変えていくためには、イケウチだけではどうしようもなくて、もっと食料メジャーや、医薬品会社さんなどたくさんの業種の方々とも手を取り合う必要があるでしょう。

タオルを媒介に、そんな未来を一緒に考えていける仲間と出会えたら、とてもいいですね。イケウチという「点」ではなくて、価値観を共有できる仲間たちと一緒に「面」で考える。そのための準備を、イケウチはもうずっと前からしているのだと思います。

阿部哲也さん

阿部哲也さん・伊佐知美

文/伊佐知美、写真/タクロコマ

(この記事は、IKEUCHI ORGANIC株式会社と協働で製作する記事広告コンテンツです)

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探求者

伊佐 知美

旅するエッセイスト、フォトグラファー。1986年生まれ、新潟県出身。世界中を旅しながら取材・執筆・撮影をしています。→ さらに詳しく見る

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【愛媛県今治市・IKEUCHI ORGANIC】企業特集のゴールとは。そしてこれからのこと|対談──牟田口武志×鳥井弘文 【愛媛県今治市・IKEUCHI ORGANIC】地元と海外の暮らし、両方好き。たどり着いたイケウチの海外営業という選択|山鬼育子

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