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【高知県嶺北・土佐町】ひとのつながり、あたたかさが魅力の源。移住者が増えています|町長・和田守也

大人が本気で遊び、暮らす町【高知県嶺北地域】特集、続けます。

四国の真ん中、吉野川上流に広がる約4,000人が暮らす町、高知県嶺北地域・土佐町(以下、土佐町)。掲げる言葉は「水で活きる」、目に入る景色は豊かな自然と、そこで日々を紡ぐひとたちの暮らし。

高知県土佐町

高知駅から最寄りの大杉駅まで特急で30分、車であれば、「高速自動車道大豊インター」から20分ほど走ると中心部が見えてくるこの町に、昨今、家族連れの移住者が増えているといいます。

「土佐町の魅力の源は、ひと同士のつながり、あたたかさです」というのは、町長の和田守也さん。町長、なぜ土佐町にはひとが集まってくるのか、教えてください!

四季折々の自然の変化と、きれいな水に囲まれて

高知県土佐町 町長の和田さん
和田守也さん

和田守也(以下、守也) 初めまして。町長の和田です、高知にようこそ。

── 今日はどうぞよろしくお願いいたします。

和田守也 土佐町には和田という苗字が多くてね、学校ではクラスの半分が和田姓ということもあるんです。だから私のことを、「守也」と下の名前で呼ぶひとも多いんですよ。

── そうなんですね。では今日は、守也さん、と呼ばせていただいてもよろしいでしょうか?

守也 ええ、もちろん。しかし、「灯台もと暮らし」とはいい名前ですね。新しいことに向かっていくことはとても大切ですが、足元にある暮らしを見つめることも、これからの町づくりにおいては非常に重要になってくるなと思っているんですよ。

私は土佐町生まれ、土佐町育ちの生粋の地元の人間。地元の方の声はもちろんですが、移住者の方の視点というのも、本当に新鮮で、貴重です。

高知県土佐町

守也 土佐町は、「四国の水がめ」と呼ばれる早明浦ダムがあることからも分かるように、水がきれいなことで有名な町です。きれいな水を子どもたちへ継ぐために、20年以上前から下水道の整備や個別浄化槽の設置もしています。また、水を活かして林業、畜産業、農業などを展開しています。

四季折々で変化する棚田の景色は、本当に見事です。土佐町の棚田の特徴は、棚田の中に民家がある、つまり暮らしがあること。山から水を引いて、きれいな水で暮らして棚田の真ん中に家を持っている方は、私も羨ましいですよ(笑)。

高知県土佐町

守也 景色の変化が楽しめる、環境がいいから移住したいという理由は私たちも分かるのですが、それに加えて、子ども連れで移住される親御さんなんかは「特に教育環境、学校がいい」ということを言ってくれるんですね。

── 子育て環境、ですか。

守也 土佐町内には、保育園、小中学校があり、嶺北地域内では、高校までの教育機関がすべてそろっています。高校、早ければ中学校から町外に出てしまう子どもがたくさんいる中で、地域の中にとどまるという選択肢があることはとてもうれしい。

高知県土佐町
土佐町立土佐町小中学校の様子。渡り廊下で小中学校がつながっている

守也 住んでいらっしゃる場所によっては、自宅から教育施設までの道のりを、家にいながらにして見守れるそうです(笑)。高台に住んでおられる方は、子どもたちが学校へ行く様子が見えるみたいで。「子どもは町の宝やき」と、地域の方がいつも声をかけてくれて、それが本当にうれしいという親御さんの言葉もよく聞きます。

私のような地元民にとっては至極当たり前の光景なのですが、「そういうところが、移住を考えて下さる方にとっては魅力なのか」と気が付くきっかけになりました。当然だと思われていることにもう一度目を向けて、それを地域活性化に活かしていくという意味でも、こういった「灯台もと暗し」の感覚は大切にしたいと思っています。

高知県土佐町
土佐町唯一の保育園「みつば保育園」で遊ぶ子どもたち
高知県土佐町
保育園の外に広がる景色。子どもたちは自分で遊びを作り出す

基幹産業は林業、畜産業、農業です

── 土佐町の産業について、もう少し教えていただけますか。

町の宝を未来に継いでいく要の仕事「林業」

守也 山の仕事は、土佐町が特に力を入れている分野です。土地の87%が森林地帯。その6割が杉です。

時に林業は「未来に向けた仕事」と呼ばれるのをご存知でしょうか。木というのは、植えてから育つまでに長い年月がかかります。そのため3代目で、やっと収入が得られるようになると言われているんです。でも現代の仕事において、自分の仕事の成果が自分の生きているうちに分からない、なんてことは、稀だと思いませんか。

高知県土佐町

守也 いま、土佐町の山はその3代目の時期に入りかけています。木を切り出して木材にすることはもちろん、最近では大工の稲村さんという男性が、山桜の木で人形をつくるなど、木材を加工して販売される方も出てきました。

山を守ることは、きれいな水を守ることにも直結します。その意味でも、これからさらに注力していきたい産業です。

ブランド牛「土佐あかうし」

高知県土佐町

守也 「土佐あかうし」も、土佐町における重要な産業のひとつです。「土佐あかうし」とは「土佐褐毛牛」「嶺北牛」または「幻の牛」なんて呼ばれることもありますが、高知県内でしか飼育されていない、褐毛和種・高知系の通称です。

もともとは使役牛で、性格は温和。黒牛よりも成長が早く、また肉質がいいということから、昭和30年代頃には「土佐あかうし」がメインになりました。

赤身の旨さに定評が有り、最近ではヘルシー思考の方も増えてきたということで、生産が追いつかないのが現状です。土佐町のあかうしは高知県一、つまり日本で一番の品質だと自負していますが(笑)、今後は頭数増加や飼育方法の改良を含めて、高い付加価値をつけてブランド力を強めていくことを目標にしています。

ちなみに個人的には、あかうしの顔はとてもかわいいと思っています。

あかうし

美しい景観と美味しいお米を守っていく「農業」

守也 先ほども申し上げた通り、山を切り拓いてつくった棚田の景観が見事なのですが、そこでつくっているお米もまた絶品です。「相川米(あいかわまい)」というブランド米が昔から有名なので、ぜひ一度食べてみていただきたいですね。

高知県土佐町の棚田

和田農園①
土佐町の山腹で低農薬で野菜などを育てる「和田農園」さん。農業を軸にして、地域で活躍する人も多い

子どもから大人まで、幸せに生きられる町を自分たちでつくる

守也 さきほど教育環境の素晴らしさについてお話しましたが、じつは高齢者の方も、この町では楽しんで暮らせる環境があるんですよ。

とんからりんの家」には行かれましたか。

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── はい、みなさんと一緒に体操、ランチ、輪投げをしました。

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守也 それはよかった。「とんからりんの家」は、地元有志による生きがいづくりのための福祉施設です。名前の由来は、隣組という歌詞から来ています。

とんとんとんからりと 隣組 格子を開ければ 顔なじみ(「隣組」より引用)

守也 みなさんに体験していただいたような、体操、レクリエーション、食事、日々の会話などを通して、地域で暮らす高齢者の方が毎日を楽しめる場をつくりたいと、2006年にボランティアメンバーが企画・運営をはじめました。特徴的なのは運営費用を参加費と応援費でまかなっているということ。中にはお米会員として、お米を2升納める方もいらっしゃると聞いています。

最近では、その運営体制が注目を浴びて、幸せの国ブータンをはじめ、さまざまな地域から視察隊が訪れたり、行政から一目置かれて補助金が出たりなど、福祉施設の先進事例として取り上げられることも増えてきました。

楽しく生きるためのコミュニティが土佐町にはある

── 土佐町は魅力的な町だと思います。私は新潟県の出身ですが、なぜか町に入った時にほっとしたというか、安心感がありました。土佐町に移住者の方が増えたきっかけは、何かあったのでしょうか。

守也 やはり2011年の震災だと思います。震災後に移住という言葉を聞くのが増えたのは、たしかです。それまでは年間に10人もいなかったと思うのですが、この数年で170名程度の方が移住されています。

家族連れの方も多く、引っ越してこられるのは友達が増えるようで、私どもとしても非常にうれしいことなのですが、仕事はどうされるのかなと心配していました。でも、みなさんすごくしっかりされているんですね。

イラストレーターのヒビノケイコさんのように、カフェやインターネット通販のお店を開くひともいれば、染物をしたり、酒造りをしたり、オーガニックの農業をはじめたり。「笹のいえ」の渡貫さん一家のように自給自足の暮らしを目指すひともいますし、シェアオフィスに入って新しく地域に根ざした仕事をはじめるひともいます。

渡貫さん一家の暮らしが体験できる宿「笹のいえ」
自給自足の暮らしが体験できる宿「笹のいえ」を営む、渡貫さん一家

守也 鳥山さん一家のように、家族で移住されて、旦那さんは土佐町森林組合に、奥様は「NPO法人れいほく田舎暮らしネットワーク」へというように、就職される方ももちろんいます。

生きる力があるというかね。目がキラキラしたひとが多いなぁと思っていますよ。

高知県土佐町
家族で移住し、料理など土佐町の文化を町のひとから学ぶ鳥山さん

── 素敵ですね。でもなぜ、そんな生きる力のあるひとが、土佐町を選ぶのでしょうか。なんとなくですが、それくらいに力があれば、ほかの地域を選ぶということも、選択肢としてはあったのではないでしょうか。

守也 私はね、人間のつながりだと思うんですよ。移住で来られた方は、土佐町に暮らしている方のいろいろな話を聞いたり、つながりがあったりします。そのひとたちが土佐町はいい町だよ、来たらこういうことがあるよというのを、いいこともきっと悪いことも含めて、教えてくれる。魅力を語ってくれるんです。

そして実際に来てみたら、本当だいいところだと気に入って、暮らすことを検討してくれる。何も知らない方に、いきなり「土佐町に移住どうですか」と言ってもね。難しいと思いますよ。

そこへ行くと、「田舎暮らしネットワーク」が移住者のコミュニティをつくってくれたのは大きいなと思っています。まさにネットワークですよね。移住する前はもちろん、移住したあとも、実際には地域の行事だとか、葬儀だとか、いろいろと分からないことが出てくる。そういっ心配事を話せて、解決できる場があるというのは、土佐町の魅力を裏付けてくれている気はしますね。

3町1村からなる嶺北地域。これからも、土佐町だけでなくて、地域全体で魅力がますような取り組みをしていきたいとは思っています。……が、やっぱり移住するなら土佐町じゃないでしょうか?(笑) 町民の性格は温和で、みなやさしい。教育環境も揃っているし、自然も豊かですし、嶺北の中でもっとも暮らしやすいと思っています。

高知県土佐町

守也 土佐町、いいところですよ。ぜひ一度遊びにきてください。春は桜が、夏は青々とした棚田が、秋には収穫、冬はうっすらとした雪景色が。そして合間に美味しいごはんと楽しい行事。毎日を笑って暮らせる環境が、この町にはそろっていると思います。

(この記事は、高知県土佐町と協働で製作する記事広告コンテンツです)

お話をうかがったひと

和田 守也(わだ もりや)
昭和31年1月13日生まれ。高知県立嶺北高等学校卒業。昭和49年役場入り。総務企画課長、副町長を経て、平成27年1月退職。平成27年4月の町長選挙で初当選。将来にわたり持続可能なまちづくりを実現するために、健全な行財政運営と「地方創生」に積極的にチャレンジし、若者定住や少子化対策、医療、介護、福祉の充実、第一次産業の振興、六次産業化、集落維持等、様々な課題解決に取り組んでいる。

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伊佐 知美

旅するエッセイスト、フォトグラファー。1986年生まれ、新潟県出身。世界中を旅しながら取材・執筆・撮影をしています。→ さらに詳しく見る

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【高知県嶺北・土佐町】元ブラウンズフィールド・マネージャーが移住。「むかし暮らしの宿 笹のいえ」で実践する「自分経済」とは 【高知県嶺北・土佐町】ここではないどこかへ、とはもう思わない。暮らしを育む知恵を継ぐ|鳥山百合子

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