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【島根県海士町】を旅するなら必ず泊まりたい!島のお宿「なかむら」&居酒屋「紺屋」

さぁ旅に出よう、と思ったら、まず何をしますか? 交通手段の確保? 宿の確保? それとも観光情報の収集でしょうか。

島根県海士町に訪れることを決めたなら、まずは宿を確保しましょう。泊まるなら、町の中心地・中里地区の一等地に居を構える、島のお宿「なかむら」へどうぞ。そして、併設される居酒屋「紺屋(こうや)」もお忘れなく。歴史と伝統ある島の旅館には、島出身のオーナーやUターン、Iターン者、そして住民の方々が日夜集まっているのです。

■参考:【島根県海士町】迎えても迎えても、出ていく移住者。「見送りの文化」を変えたい|島のお宿「なかむら」中村徹也

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「なかむら」の玄関の様子。かわいい猫が気まぐれに迎えてくれる

菱浦港から車で数分、町の中心地にあるお宿

「なかむら」が位置するのは、中里地区の入り口。ここには役場や島文化の重要な拠点である隠岐神社、そして島の人が愛する図書館などが集まっています。海士町の玄関口の菱浦港からも、車で2〜3分の距離にあるため利便性が高く、観光やビジネスの拠点として利用する人も多いといいます。

「なかむら」が目指すのは、「公民旅館」。お客さんがたくさん笑って、出会って、美味しいものをいただける場所です。「海士町に甘えてほしい。そしてせっかくに海士町を訪れたならば、良いところも悪いところも、みんな知って帰ってもらいたい」そう語るのは、4代目のご主人である中村徹也さんです。

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4代目のご主人 中村徹也さんと、奥さまの美香さん

「ゲームの『ドラゴンクエスト』だと、新しい町に入ったらまず、王様に挨拶に行くだろう? でも、それだけじゃ物語は進まないから、情報を集めるために、人が集まる酒場や宿に行く。ゲームの進め方の定石だよ。だからうちは、物語の鍵になる、宿と酒場」。

中村さんがそう話すように、宿泊者の食事処として利用していたスペースを、数年から居酒屋「紺屋」として地域の人にも解放。「気軽にランチできる場所が少ないから」と、島では破格の500円ランチも考案しました。

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居酒屋「紺屋」のカウンターの様子。壁には中村さんの手書きのメニューがずらり

宿内にはご主人の大好きな音楽が気軽に楽しめるライブスペースや、漫画や雑誌が並ぶロビーもあり、時には2階の宴会場でお笑いライブ、庭で土曜市を開催……などなど、あの手この手で「なかむら」に集まる人の「楽しい」を作り出しています。

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「紺屋」の小上がりのスペースに並ぶ楽器。夜は居合わせた人たちで即席ライブが行われる

「なかむら」の多彩な宿泊プラン

そんな「なかむら」は、訪れる人の目的や滞在日数に柔軟に対応したいと、宿泊プランも多数用意。2015年11月現在は、おもに以下の4つのプランから選べるようになっています。(予約時は要問い合わせ。詳細は記事末尾を参照ください)

[1] スタンダードプラン(1泊2食付き 8,500円《税別》/1名あたり)

島の人が観光で訪れる際に、もっとも利用しやすいスタンダードプラン。

納得のできる素材で、プチ観光に最適。なにをとっても美味しい隠岐の魚介をお楽しみください。

島根県海士町のお宿「なかむら」

[2] ビジネスプラン(1泊2食付き 7,000円《税別》/1名あたり)

長期滞在のビジネスに最適な、お手頃価格のビジネスプラン。

定食程度の料理となりますが、定食だって手抜きなし!!! ラーメンだって。ちゃーんと6時間はかけてだしをとる!! じつはこちらのプラン、大好評なんです。(なかむら公式サイトより引用)

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[3] あわび付き贅沢プラン(1泊2食付き 10,500円《税別》/1名あたり)

海に囲まれた離島だからこそ味わえる魚介の美味しさを、思う存分味わえる贅沢プラン。あわびのほか、「紺屋」では予約制で「隠岐牛」の料理も楽しめるため、短い島滞在でも、島グルメが楽しめます。

せっかく隠岐に来たのだから、ぜひ極上黒あわびもたべてほしい! 市場ではキロ単価8,000円オーバーの あわびが、このお値段で楽しめます。地産地消の海士ならではのサービスです。(なかむら公式サイトより引用)

[4]500円のバックパッカープラン(1泊2食の賄い付き)

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一泊500円……? こちらはどんなプランなのでしょう?

500円! 賄い付き。バックパッカープランをご用意しました、お気軽に。当館で楽しく働き(簡単な業務)、島暮らしを体験してみませんか? (FaceTimeもしくはスカイプにて、簡単な面接あり)(なかむら公式サイトより引用)

バックパッカープランを用意した理由を、中村さんに聞いてみました。

「海士町や島移住に関心のある学生のために、2014年4月から始めたプランです。18歳から30歳までの年齢制限つきです。期間は7月、8月の盛夏をのぞいて、3泊から大体2週間程度の滞在まで。応相談ですけれどね。

島を訪れる人も、島で暮らす人も、みんながつながる橋渡しみたいな役割を、少しでも担いたいという気持ちがあってね。これもそのひとつ。若い世代が島と出会う入り口になったらいいなと思ってやっています。利益はないんだけどさ(笑)」

島根県海士町のお宿「なかむら」
バックパッカープラン利用の学生と触れ合う中村さんの様子。お茶目な一面が人気の秘密でもある

「なかむら」と「紺屋」は島の楽しみを生む場でありたい

「俺は、島生まれ島育ち。一度故郷を離れて、戻って来たいわゆるUターンです。だからこそ感じることもあるし、できることもあると思ってね」。

地域活性化のモデル地域として注目されることの多い島根県海士町。けれど、島で暮らす人たちは決して成功例だとは思っておらず、口を開けば「挑戦例」だと語ります。

中村さんも、島で挑戦を続ける頼もしい人のひとり。海士町の姿を知りたいと思ったら、まずは「なかむら」の部屋の空き状況を調べてみてはいかがでしょうか。きっと中村さんと「なかむら」に集まる島の人々と、楽しい会話ができるはずです。

(一部写真提供:島のお宿「なかむら」

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島のお宿「なかむら」&居酒屋「紺屋」について

住所:島根県隠岐郡海士町 海士1456-5
電話番号:08514-2-1196
予約方法:
電話のみ 公式サイトはこちら

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伊佐 知美

旅するエッセイスト、フォトグラファー。1986年生まれ、新潟県出身。世界中を旅しながら取材・執筆・撮影をしています。→ さらに詳しく見る

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