いつもと暮らし

【下川町日記】6月中旬、やっと春本番の緑が萌えています

一人ひとりが歴史を紡ぐ風を生む【北海道下川町】特集、暮らしながら始めます。

2017年5月から「灯台もと暮らし」編集部の立花は、北海道下川町という人口約3,400人の町へ移住しました。そこでの日々の暮らしの一部を切り取る「下川町日記」をお届けします。

人生で初の北海道。都市の札幌も観光地の小樽や函館もすっ飛ばして、山々に囲まれた、この町へやって来た。

わたしがここで暮らし始めたのは、4月末。その頃はまだ寒くてストーブなしには過ごせない時期。人生で初めてストーブの上にやかんを置き、お湯をつくって紅茶を淹れ、ただそれだけのことに興奮していた、1ヶ月前。

引っ越して来た当初は山の頭に乗っていた雪が消え、今では太陽の光を浴びて踊るように揺れる緑が、まぶしい。

静岡県の中でも富士山のふもとで育ったわたしは、緑がこんなにカラフルだとは知らなかった。

トドマツ、カラマツを中心にした針葉樹林と、それらの隙間に根を張り、たくましく育つシラカバなどの広葉樹。明るい緑や深い緑が、ポンポンと筆先で絵の具をつけたように山をかたどる。

この緑たちは、下川町では春本番の合図。

日本列島の南の方で「梅雨入りだ」「海開きだ」と心踊る人々が暮らす一方で、北のこちらの方では「やっと春本番」という、季節の時差がおもしろい。

世界地図で見れば日本は小さな島国だけれど、春のシンボルや木々の緑は、こんなにも違うから。

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探求者

立花実咲

1991年生まれ、静岡県出身の編集者。生もの&手づくりのもの好き。パフォーミングアーツの世界と日常をつなぎたい。北海道下川町で宿「andgram」をはじめました。→ さらに詳しく見る

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【下川町日記】木工作家さんに誘われ、森の中へ 森林と生きる町・北海道下川町。その実態と歴史を学びに行ってきた

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