営みを知る

【徳島県神山町】ピザを食べるならYusan Pizzaへ。地元の美味しい食材を堪能しよう

徳島県神山町で無農薬有機野菜などの地元の食材を使ってピザ屋「Yusan Pizza」を営む塩田ルカご夫婦。2014年2月に大阪から徳島県神山町に子ども3人を連れて移住し、家族5人で暮らしています。

塩田夫妻
種人(たねと)くん(左)舞さん(中央)ルカさん(右)

塩田さんの両親が食料品店を経営しており、ご自身も大阪で食のバイヤーの仕事をしていました。当時の仕入先の農家が、週末と祝日だけピザ屋をしながら自給自足の生活をしており、その暮らし方に憧れを抱いたのだそう。

「週末自分の仕事が終わってから、農家さんに押しかけて『教えてください』って。夜に料理の仕込みをして、朝起きたら畑にでて野菜を取るんです」

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転機が訪れたのは2012年、徳島県神山町を訪れたときのこと。職業柄さまざまな仕入先の地域を家族で訪れてみても「住みたくない」と言っていた当時5歳の長男と2歳の長女の2人が、「ここがいい!」と言い出したのだそうです。写真に写っている種人くんは、妊娠中の舞さんのお腹の中でした。

「ぼくも神山町が好きだったんですけど、子どもがそこまで『好き』って言うのはどうしてだろう?と。移住を深く考えるきっかけになりました」

Yusan Pizzaがオープン!地域の食材で作るピザが美味

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その後2014年に移住し、「YusanPizza」がオープン。こだわりは以下の3点になります。

  • 身体によいこと
  • 地元のつながりから仕入れた野菜を使うこと
  • 緑を感じられるお店づくり

「自分たちの身体は、食べたものからできている」と語る塩田さんにとって、食で大切にしていることは体に悪影響がないこと。そのため、できるかぎり地元の農家から仕入れた自然の野菜を使って、地域とのつながりを大切にしながらピザを作っています。

前菜のメニューは「石窯焼き自家製フォカッチャとオーガニックオリーブのペースト」「自然農法の青トマトと赤いんげん豆のマリネ添え」「神山産菜花のアーリオ・オーリオ・ペペロンチーノ」

前菜のメニューは写真手前から「石窯焼き自家製フォカッチャとオーガニックオリーブのペースト」「自然農法の青トマトと赤いんげん豆のマリネ添え」「神山産菜花のアーリオ・オーリオ・ペペロンチーノ」。

木次(きすき)の2種のチーズとオーガニックオリーブ、神山ゆずの香りのピッツァ
木次(きすき)の2種のチーズとオーガニックオリーブ、神山ゆずの香りのピッツァ
神山産菜花とモッツァレラのピッツァ
神山産菜花とモッツァレラのピッツァ

そして緑を感じられることもYusan Pizzaをはじめるにあたってこだわったポイントです。小高い丘から見下ろす窓からの開放的な眺めは、神山町の豊かな自然を手に取るように感じられます。

お山の山椒とオーガニックトマトソースのピッツァ
お山の山椒とオーガニックトマトソースのピッツァ

窯で焼きあがったばかりのピザの香ばしい香りは、食欲をそそります。表面はがカリッとしており、中身はもちもちの食感。普段食べている野菜よりも甘みや酸味が強く、とても美味しいです。

神山町での暮らしを通して感じた3つの良さ

徳島県神山町に移住してからの暮らしを通して、塩田さんが考える自然との距離が近い暮らしの良さをうかがいました。

  • 毎日飲む水が美味しい
  • 自分の欲求に、素直に暮らす
  • 古いと新しいが同居するハイブリッドな暮らし

1:毎日飲む水が美味しい

神山町で暮らして良かった!と思えたことは「水が美味しい」ことだそうです。人間の身体の半分以上が水分でできていることからもわかるように、水は人間の身体を作っているものです。毎日飲む水が美味しいだけでも、心身ともに健やかになるはずです。

「お正月に大阪の実家に帰ったとき、『神山のほうが水が美味しい』って子どもが言い出して。そうだなあって納得しました。ちょっと甘くて、臭みもないんですよね」

2:自分の欲求に、素直に暮らす

Yusan Pizza

続いて「美味しいから」「会いたいから」といった欲求に素直に応じて暮らしているところも魅力です。神山町に暮らすご近所の人が、あえて電化製品を使わずに薪でお風呂を炊くのは、体が温まるからだとか。他にも、家で代々受け継がれてきている唐辛子の種などの徳島にしかない古来種の野菜を、同様の理由で現在も作り続けています。

「(八百屋なのに)見たことがない品種の種の名前を聞くと、『豆やがな』って。ぜんぜん気取っていなくて(笑)。美味しいから育ててきて守っているそうです。そういう一面も素敵だと思います」

3:古いと新しいが同居するハイブリッドな暮らし

欲求に素直に暮らすことによって、古くから続くものと新しいものが混ざったハイブリッド型の暮らしをしています。ガソリンと電気のどちらも使うハイブリッド型の電気自動車があるように、普段はパソコンと向い合ってデスクワークをしている人が、仕事帰りに薪を取って帰ってごはんを炊いています。これは神山町では珍しいことではなく、昔からあたりまえです。ライフラインは自分たちで維持しつつ、テレビやパソコンなどの新しい技術や考え方もバランスよく混ざっています。

スポンジのように、ご近所さんから暮らしの知恵を学ぶ

Yusan Pizza 自分たちで野菜や麦を作ることに加えて、「スポンジのように暮らしの知恵を吸収していきたい」と塩田さん。

「大阪で薪割りをしていれば友人に『珍しいことやっているなあ』って言われるけど、神山に来て薪割りをすれば『そんな斧じゃあ、あかん』って。普段の暮らしで日常的にやっていることだから、知恵のレベルが違います」

沢の水が飲める場所や食べられる野草を知るだけでも、暮らしを幅を広げてくれるでしょう。身近な資源の発見はとても暮らしを楽しくさせるはず。近所に住むおじいさんやおばあさんと一緒に山を歩いて、里山で暮らす知恵を学んでみてはいかがでしょうか。

取材後記

取材中、「◎◎地区の誰々さんの野菜を使っています」という一言と、こんがりと焼き目のついたピザがテーブルに運ばれてきました。食材へのこだわりを感じられることに加えて、その対話が嬉しい。もちろん言うまでもなく、釜で焼きあがったばかりのピザは美味。

開放感の溢れる空間だからかより清々しい気持ちのもと、お話をうかがえました。古い文化や慣習を守るという意識は、あえてなくしていくのも良いかもしれませんね。

お店の情報

Yusan Pizza
Yusan Pizza
公式FB:https://www.facebook.com/yusan247?fref=nf
住所:徳島県 名西郡神山町神領字西青井夫359-1
最寄駅:近辺に駅がないため、車でのお越しをおすすめします
電話番号:050-2024-4927
定休日:日曜日(加えて不定休あり) ※予約推奨(売り切れの場合があるため)
営業時間:11:30~売切次第終了

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小松﨑拓郎

ドイツ・ベルリン在住の編集者 / フォトグラファー。茨城県龍ケ崎市出身、→ さらに詳しく見る

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